オリジナル内政安価スレの本編60話長編完結作品。
読者の安価によって19世紀末の日本全体ではなく日本陸軍のみを導いて、
陸軍主導による日本の開発独裁を推進し太平洋共栄圏の確立を目指していきます。
舞台の始まりは1895年の日清戦争勝利後。ここから読者による日本陸軍への助言が始まり、
初手で安価を以てしても3割の成功確率だった工作機械の国産化に成功する。
その後も読者によって何故か陸軍はその予算を殖産興業にばかり注ぎ込み、
10年に及ぶ安価の成果で日露戦争前にしてWW2レベルの装備を持った日本陸軍が爆誕。
この突然列強の座を駆け上がった超時空戦闘民族に諸外国は戦慄するも、
更に陸軍による日本の改革は続き第一次大戦前にはほぼ現代レベルにまでの発展を遂げる。
そして技術ツリーコンプ後の「これ以上やることもない…」ムードが漂うもそれはまだ序盤。
ここから歪なまでに一極集中した権力をもってしまった日本陸軍に、
世界恐慌に核問題にあらゆる世界的な問題が降りかかっていきます。
本作は通常の内政安価スレに加えて陸軍に助言するその性質上、
陸軍が技術開発の結果として世界有数の一大造船所を持ったり、
陸軍主導での政治工作や対外交渉等全く見られない光景が日常的に見られるのが特徴的。
20話でのイギリス人旅行記はこの歪さが良く表されていて好きなシーンでした。
助言自体も(他の内政安価作品と比べて)簡略化されて気軽に楽しみやすいのも良い所です。
そして序盤の発展でこれはもう超大国日本が世界を搾取する構造にしかならなく、
どうやって軟着陸させるかと思ってからの決してそうはならなかった後半の展開が魅力的で、
特に最終回の第二次世界大戦ではこんな筈じゃなかった凄い展開を見せてくれました。
そしてその後のこの世界の歴史をやる夫スレで学ぶ後日談もこれまでの経緯を振り返れて
最後の最後まで面白く楽しめる作品となっているので是非一読してみて下さい。
コメント
同じ作者のヒャッハー世界で日本がこの先生きのこるにはの方は強くなりすぎてなんか変なモラル持って他所の戦争に突っ込んで調停するから気に入らなかったけど、こっちはひーこら言いつつ戦闘するから好きだわ。
コメありです。
両作品とも最後まで楽しませてもらった前提の上で、自分も本作を推しているのでこちらの紹介を書かせて頂きました!