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あらすじ
<<あおいはねのおおきなひこうきと>> <<かたほうだけあかいはねのひこうきがとんできて>> <<あのひこうきをおいだしてくれるよ!>>
就業予定の航空会社が空爆で無くなってしまった主人公やる夫。
そのやる夫に対して絶賛敗戦中の国家の要人利根川が
元空軍パイロットの経歴を見込んで傭兵として雇用を願い出る。
そして傭兵として配属された初日から敵爆撃機の侵入によりスクランブル発進し―――
――――あれは…雪の降る寒い日だった。
『片羽』の言葉で物語の幕は上がる
原作:ACE COMBAT ZERO THE BELKAN WAR
本作品の魅力
作中中盤、首都ディレクタス解放戦の描写に尽きる
その前のB7Rの前哨戦やフトゥーロ運河奪還でのケストレル等
原作にない独自の描写を作中徐々に追加していたが
その描写がディレクタス解放戦で見事な花を咲かせる。
原作の”エース”を集中して描写する構図に加え
作者によって本作独自に追加された民間人の視点から語られる戦争、
さらに過去と未来の全てが組み合わさっていく構成は見事の一言だ。
「この辺で振り返ったら見えたんだよね」
しかもエースコンバットのストーリー描写の根幹といっても過言ではない“無線”を使ったギミックを使うとは…
原作は飽くまで敵エースから見たプレイヤーが語られる構図なので
この2次作品を見て逆に原作の”首都を開放する”という想いが深まったのではないだろうか
少なくとも以下の原作無線がより解像度を増したことは言うまでもないだろう
<<鐘を鳴らせ!もっと鳴らすんだ!>>
<<鐘を鳴らすんだ!自由と開放の鐘だ!>>
そして首都解放後についても、やる夫の過去編がプロローグにつながる構成やバトルアクス作戦でのB7Rの空戦描写等の先に語ったような魅力的な点がまだまだ非常にある。
最後にこのB7Rで更新が止まっているが、これまで記載したこの作品の圧倒的な描写は、
読了から10年が経過しても未だ心に残っていたものであったことを添えておきたい。
「…よう相棒、まだ生きてるか?」
「ありがとう 戦友」
「またな」
『円卓の鬼神』 ベルカ戦争を駆け抜け 畏怖と敬意の狭間で生きた戦士 『彼』はたった3年の間だけ やる夫スレに存在していた その後の消息は不明 ついにその人間性までは 迫る事が出来なかった ただ『彼』の話をするとき 皆少し嬉しそうな顔をしていた それが答えなのかもしれない
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