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やる夫スレ

一商店から冒険者達の活躍を描き出す一大群像劇「やる夫はネイピア商店を経営しているようです」

やる夫はネイピア商店を経営しているようです - Yaruyomi
Yaruyomi でまとめさせて頂いている「やる夫はネイピア商店を経営しているようです」の作品ページです

古代の大いなる技術で栄えた巨大国家が、100年前に突如海へと沈んでいった・・・
この伝説に心を揺さぶられた多くの冒険者たちが、
次々と海都を訪れて海底迷宮に挑んでいった。
しかし、今まで誰一人として海底の奥深くまで踏破した者は現れていない。

海都アーモロードで、冒険者を相手に商売をしている男、やる夫。
彼はごく平凡に、海都で商売をしている人間のはずだった。
だがこの日に起こる小さな出来事が彼の運命を少しずつ変えていく事になる。
これは、やる夫と冒険者達と…街の人々が織り成していく物語。

原作世界樹の迷宮Ⅲの本編85話完結長編作品。
世界樹の迷宮を巡る冒険者達による一大群像劇を一商店の立場から描くに留まらず、
主人公の過去が明らかになってからは街を守るべく最前線に立ってモンスターと戦っていく。

そんな冒険者達の雰囲気が味わえる日常と白熱した戦闘の双方が楽しめる作品です。
原作を知らない方でも詳しい解説があるので全く問題ありません。

世界樹の迷宮に挑む冒険者を相手に商売をしている主人公やる夫は、
迷宮の入口で倒れ記憶を無くしていた黒井こなたの身元保証人になってほしいと
贔屓にしている冒険者から頼まれ簡単な面接後に彼女を店の従業員として雇うことに。
そうして1週間で店番となった彼女の仕事ぶりと預けられた孤児院での生活から、
迷宮で倒れ謎に包まれた記憶喪失の黒こなさんの過去に始まり、
採用面接では常人とは思えない威圧を放ってきたやる夫の正体、
「ネイピアっていうのはね…私の故郷の名前なの」と語る水銀燈に何があったのか。

その謎が大商会から受ける営業妨害や怪物化した冒険者に海賊達の大襲撃と
襲い掛かる数々の困難から店を守り抜くとともに明らかになり
最終9章で全てが繋がる圧巻のクライマックスが描かれます。

本作は冒険者達一人一人のキャラクターが引き立っているのが魅力的で、
やる夫に黒こな、そして柊かがみに岩崎みなみと人それぞれ過去があり覚悟がある。
序盤の日常描写で少しずつキャラクターの背景が明らかになるにつれ愛着が湧き、
中終盤のモンスターとの戦闘ではその分ハラハラさせてくれるとても良い構成でした。

印象的なのは序盤影が薄いと思ったのが全くの間違いだった柊つかさの魔性の女っぷりで、
群像劇なので出番が限られている中で特にできる夫の一幕は強烈な印象を残していった。

世界樹を知らない人のためのみゆきさんによる解説も随所に挟まれ原作未経験者にも優しく
ダンジョン攻略を超えた数々の難関が待ち受ける面白さもあり、
びっくりさせてくれる様々なキャラクターの過去もありと
とてもお勧めな作品なので是非一読してみて下さい。

■読み返していたら笑ったまとめコメント

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