196話で更新停止の長編安価スレオリジナル作品。
文明崩壊後の世界で遺跡を探索し貴重な遺物を持ち帰るスカヴェンジャーとなった主人公が、
炊事洗濯から砲撃戦まで何でも出来る自動人形を発見したことから遺跡で稼ぎ成り上がる。
拳銃のみだった装備から装甲車や数多の戦闘用自動人形を率いるチームにまで上り詰めて、
その魅力的な世界観から他作者によって何十もの二次創作が作られていった大作です。
最近のラノベだとリビルドワールドの空気が好きな方にお勧め。
文明が崩壊し謎のミュータント達が蔓延り生きづらい環境になってしまった地球。
そこで暮らす自作農家の一人息子なやる夫は遺跡に潜る“遺跡荒し”に出稼ぎにいくことになり
早速初仕事で情報不明の遺跡に潜り込んでいきますが、
実はこのやる夫はスネークと草薙素子の両親直伝の潜入とハッキング技能を持った実力者。
その技能を駆使し遺跡を守る危険な警備ロボット達も無力化していって、
そして最奥にあった部屋で前文明の多目的奉仕用自動人形Sf(終わクロ)を発見する。
唯でさえ両親からの英才教育を受けていて有能な主人公に
日常支援から戦闘までこなせる超高性能自動人形が加わる破格の戦力を得た初日を終えると、
更にガンガン遺跡に潜り稼ぎまくって生活環境と戦力を向上させていきますが
潜る対象となる遺跡も比例して難易度の高いものになっていく。
そうして弟子や頼りになる同業者を持ったりと陣営がどんどん拡大していく中で、
多種多様な自動人形を保有したことで“人形使い”と呼ばれた彼の活躍に魅せられていきます。
本作は先ずこの主人公やる夫が階級的には最底辺ながらただ者ではない実力者なのが心地よく、
潜る遺跡では末尾の00安価を始め緊張感が漂う中で凄技での攻略を見せていってくれます。
更に遺跡に潜るだけではなく有力者の護衛任務や工場への潜入・そして暗殺と、
多種多様な依頼が舞い込んでくるので全くその戦闘描写に飽きが来ない。
そんな戦闘の他にも依頼で得た金で家や車を購入し個性的な自動人形達と暮らす日常も、
世紀末世界らしい治安の悪さを至る所に感じさせながらも満喫出来るものでした。
そして良かったのが弟子の蘇芳・パヴリチェンコの存在で、
やる夫は親による教育によって最初からチート実力者でしたが彼女はスラム育ちの全くの素人。
その彼女が少しずつ技術を身につけていって仕事を危うくもこなすようになる成長過程が、
やる夫と良いギャップを感じさせてくれて良かった。
そんな魅力的なエター作品ですが本作品を原作として数多くの2次創作が作られているので、
更に本作の世界観に触れたい方は是非この2次創作も一読してみて下さい。
完結作ではガチR-18ですが白レンは崩壊世界で体を売って生き足掻くようですが好き。
コメント
相棒になった自動人形がSfだったせいか、終わクロあたりの川上ワールドネタ多数。
コメありです!はい、終わクロネタもあればメダロットやまどマギやガンダムネタも盛り沢山でお届けされてます
主人公がギルガメッシュと会った時言われてた「器は整えられてるが中身が空っぽ」という評に親心を感じた覚えが
「生きるための方法は教えるけど、生きる意味は自分で見つけなさい」って意味よねあれ
スネークとゴリラらしい遠回しな愛情だと思ったな
コメありです!
自分もギルガメッシュの器評は両親褒められていると受け取っていて、ギルガメッシュから逃げて終わりかと思っていたら深みを感じる良い問答でした。
単身一人でスカベンジャーにさせるだけの自負を感じる過去話も良いですよね。
個人的見解だけどこの作品から主人公のパートナーにメイドロボが増えたように思う。それに派生してホシノルリのようなキャラが電子側のパートナーとして生まれたりしてその分野でも先駆的な作品だと思う。
コメありです!
自分も自動人形達はこの作者さんのメイドマックス等も含む作品から広まっていった記憶です。
自動人形といえば先ず川上稔作品を思い浮かべるようになっているので凄いですよね。