ある特異点からの帰り、突如として聖杯が失われた──そして同時に現れた特異点。中を観測してみると、そこにあるのは本の中の世界のはずのホグワーツ城だった。行方不明となったサーヴァントを救うため、立香は特異点へのレイシフトを決断する。
ハリポタ×FGOクロスの113万字長編完結作品。
ホグワーツで特異点が発生しクラスカードになって閉じ込められたサーヴァント達を救う為、
藤丸立香(ぐだ子)がハリーと一緒の1年生としてホグワーツに潜入し賢者の石から死の秘宝へ。
両者の世界を見事に織り交ぜた先に読者誰もが予想出来ない素晴らしい結末を迎えた傑作です。
7年間を100万字超で描く大作ですが本作が今まで読んできたPixiv小説の中で一番の推し。
人理修復後に小さな特異点を解決しカルデアに戻るレイシフトの最中に聖杯が強奪され、
FGO世界でも創作物として大人気なハリーポッターの世界に特異点が発生した。
その特異点にはカルデアから消え去ったヘラクレスがクラスカードとなり閉じ込められていて、
彼を含む7人の英霊を救出する為に立香はクラスカードとなった1人のサーヴァントと共に
11歳の学生の姿となってハリーポッターと同学年でのホグワーツへの入学を決意する。
そんな彼女に待ち受けるのはハリポタ世界で重要なものに宿っている英霊達で、
1年目は賢者の石を守るトロールにヘラクレスのクラスカードが融合し
2年目はあのバジリスクにゴルゴン三姉妹の誰かが同化している。
以降も続く原作で描かれた危険な怪物を凄まじく強化している英霊達を救出する為に
周りには決して明かせない秘密をもった藤丸立香の7年に及ぶ長い闘いが幕を開けますが、
そもそも一体誰が聖杯を強奪し特異点としてハリーポッターの世界を作り出したのか。
それが明らかになる終盤からFGO1部を誰もが思い返す感動的な展開が読者を襲い続けます。
「私はあの時間を無駄にはしない。無駄じゃないって、無駄じゃなかったって証明してみせる。そこでの出会いが、不必要だったなんて言わせない。」
本作は2つの世界が見事に調和している良質なクロスオーバー作品と思って読んでいたら、
それまでの数々の違和感を一挙に解消した6-下の鳥肌が立つ伏線回収以降の終盤が圧巻。
全自動月姫Links時代からずっとこの界隈にはお世話になっていますが、
”真名解放”をここまで高らかに謳いあげた2次創作は記憶の限り無く
今年読み返して更に数日たって尚も感動で涙が出てくる。
90万字以上に及ぶ展開があってこその終盤なのでネタバレは本当に厳禁な作品です。
更にクロス先のハリーポッターについてもキャラクターが非常に魅力的に描かれていて、
超常の力を持つクラスカードの存在を隠し続けなければならない怪し過ぎる立香に対しても
開心術を掛けてもらって自らの心の内を明らかにしたハーマイオニーとルーナの信頼が尊い。
そしてその魅力的なキャラと共に順調に進んでいく序盤を終えてこの世界に慣れると
炎のゴブレットで最初の心湧く見せ場となる対最強のクラスカード戦が訪れて、
ハリポタの魔法とFateの魔術を組み合わせたこの作品ならではの戦闘が繰り広げられます。
そんな完成度の高さと終盤には感嘆の声が出る傑作なので是非このGWで一読してみて下さい。
数日以上かけて最後まで読まれた方は以下から設定資料集と電子合本版の最後をどうぞ。
この2つまでもが無料公開されているという素晴らしさを噛みしめて記事を締めます。
コメント
正直pixivってだけで及び腰になってしまうのですが、読んできてみます
食わず嫌いしてるだけかもしれない…!!
コメありです!
本作は100万字を超えるので昨年は投稿できず、今年のこのGW前に紹介しようと前から暖めていた推し作品なので合うことを祈ってます…!!