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やる夫スレ

笑えるコメディとダークな冒険にあんこを加えて出来た美味しいトンカツ「ヤルオークはトンカツの夢を見る」

暇な時にやる夫まとめ

R-18要素ありの全46話オリジナルあんこスレ長編完結作品。
トンカツになって美味しく食べられることが夢の豚がファンタジー世界のオークに転生。
不味すぎる自身のオーク肉をどうやって食べてもらうのかに悩む豚のコメディ作品と思いきや、
中盤からまさかの闇の深い設定が明らかになってあんこによるバカエロコメディとダーク展開の
両極端のジャンルを見事にまとめきって壮大な物語とした作者の技が光る作品です。

養豚場で火災にあって亡くなった豚が豚の神様の手によってオークに転生。
この主人公は自身が美味しいトンカツになるのが夢というとんでもない豚だった為に
オークになって自分から狩人の罠にかかったりするも会話が通じない為に全く上手くいかない。
そこに現れたのが魔女見習いのもこっち(黒木智子)でオークとのタイマン戦闘に焦った彼女は
奥の手の使い魔契約を結ぼうとするが豚神の加護により逆にオークの使い魔となってしまう。

もこっちの主人となり喋れるようになった主人公は早速食べてもらおうとしますが、
人を襲う怪物の肉を食べようとする物好きはおらずそしてオーク肉は臭みで不味い。
こうしてオーク肉を美味しくする調理法を探して人間に食べてもらおうとする主人公と
オークの使い魔となり何としてでも使い魔契約を解除したいもこっちの旅が始まりますが、

この不思議な主従の旅は熱烈ダイスによって喋るオークと出会ったことで一変して
突如
として
知性を取り戻したオークの大侵攻が勃発し人間の一大拠点が陥落する。
そのガチすぎるオークの戦争を引き起こしたラスボスの正体が明らかになると
ラスボスの兎に角強烈なクレイジーさが読者に圧倒的な印象を残したまま終盤に突入し、
主人公はトンカツになってしまうのかを賭けた綺麗で侘しさ漂う結末が描写されます。

本作は序盤の勘違いコメディから全く想像出来ない中終盤にかけての展開が魅力的で、
始原の魔女ルイズに関わる深いダークな設定に笑えるコメディが融合された
どんな熱烈ダイスが出たとしても面白味ある展開にまとめていく正にあんこスレな作品です。

本作で一番笑ったのは墓守のエルフ(遺体を守るとは言ってない)マルシルで、
醸し出してきたシリアス展開とのあまりにもあんまりすぎる寒暖差に風邪を引きそうになった。
最初の勘違いコメディからダークコメディにバカエロコメディと様々な面で笑わせてくれます。

ラスボス組もサイコパスが集って良い空気を吸い過ぎている。

そしてそんなコメディ展開が続きどうやってこの風呂敷を畳むのかと思っていたら、
トンカツになるかならないかの二択にはならなかった最後のまとめ方が本当に上手い。
初期設定からは全く想像もつかない程に綺麗にまとまっているので是非一読してみて下さい。

PS.以前紹介した作者現行作「やる夫は奇妙な乙女ゲーに転生するようです」が
4/3に2年ぶりに更新されたので宣伝も兼ねて本日投稿。復活ありがとうございます!!

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