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やる夫スレ

陸海空それぞれの戦場で描かれる70年代世界大戦の戦場ロマン「Future War 197X」

やる夫が人生でいいじゃない

本編22話オリジナル架空戦記長編完結作品。
共産主義勢力によるベトナム戦争勝利後にソ連が欧州と日本に同時侵攻して世界大戦が勃発。
その世界の陸海空と情報戦に奮闘する個人に焦点を
当ててロマンを描き切った力作です。

大陸間弾道弾による相互確証破壊が成立する前に共産主義者が世界に戦争を挑んできた世界。
ソ連は謀略の後に西ドイツと日本の北海道全域に対し奇襲攻撃を敢行し、
西ドイツを舞台にした戦車戦と北海道での市街戦が始まった。

日本はソ連の奇襲によって北海道の全ての航空戦力とレーダーサイトを喪失するも、
宣戦布告が無い為に自衛隊への防衛出動が一向にかからず未だ法規制に縛られる。
稚内港に上陸をかけてくるソ連兵にどうやって平時の体制のままで対抗するのか。
道路交通法によって自衛隊の戦車が左側通行や赤信号での停止に縛られた市街戦が始まり、
自衛隊初の実戦で得られた血塗られた戦訓が読者の哀愁を誘います。

そして世界を相手にして戦力で劣るソ連が繰り出してきたのは、
ソ連占領地に侵攻された場合は容赦なく戦術核を起爆させると脅すことによって
正面戦力を全て侵攻側に回すことが出来るという悪魔の戦略。

占領地を解放しようにも核で吹っ飛ばれるこのソ連の核戦略に対して
西側諸国が無効化を図る情報戦と共に陸海空それぞれの戦場が綴られていきます。

本作は現代ではなく1970年代に発生した世界大戦となっているのが特徴的で、
ICBMの開発に失敗し戦術核が核抑止のメインとなった独特な情勢での大戦が新鮮です。
作中その世界大戦で巻き起こった様々な戦場が描写されていって、
最初の第1話から最新戦車MBT-70に乗ったアメリカ軍兵士視点と続く第2話で
対するソ連戦車兵視点から双方の兵器の特性を生かした見ごたえある陸戦に始まり、
未だF-4ファントムはなくF-86とF-104の時代ならではのMig25との空戦模様に
たった一隻の駆逐艦がソ連の原子力空母に立ち向かった海戦。

それらの戦場がAAで分かりやすく表現されているのが魅力的です。

そしてその戦場描写の他に印象的だったのが、
第16話「ダメガネ危機一発」でのスパイ戦と第19話「アカの祓魔師」の暗号解読で、
まるでドラマのような良質な人間ドラマが味わえました。

そんな情報戦までもが印象的に残る作品なので是非本作の戦場ロマンをお楽しみ下さい。

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コメント

  1. 匿名 より:

    やる夫のおすすめは、なかなか検索が難しいので最高です。

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