では、ひとつ語ってやるかの
これは、<ヤルオ山>の隆盛と滅亡の物語。そして――
希代の英雄<悪魔殺しのやる夫>の物語じゃ
フリーゲーム「Dwarf Fortress」原作の本編20話長編完結作品。(自分はゲーム未プレイ)
戦略上要地であるが誰一人生還出来ない死地に赴き要塞の建設に励んだドワーフ達。
その要塞が世界一強い要塞と立証される過程と衝撃的な結末をお楽しみください。
確かな政治の才を持つが庶子であったドワーフの国の皇子やらない夫は、
このままでは本妻の子との間で国王の座を巡る血肉の争いが見込まれることから
誰も生きては帰れない要地に要塞を築き上げろという事実上の粛清命令を受ける。
その命を受けてやらない夫が先ず連れ出したのは英雄の子であるが今はニートなやる夫。
序盤は要塞建設のリーダーやらない夫とその要塞を防衛するやる夫の2人の主人公によって、
何もない所での食糧確保から地下の掘削を始めていって、
防衛設備を始め地下農場や各種工房を備えた理想の地下要塞が誕生する。
そして終盤はその地下要塞が最強の要塞であることを証明する大決戦が描かれます。
本作はタイトル通りの要塞をテーマにした作品で、
拡大していく要塞本体がAAで視覚的に分かりやすく描写されていて夢が広がるのが先ず特徴的。
中世ファンタジーの世界観らしくマグマを汲み上げる事は序の口なドワーフ物理学を駆使して、
迫りくる様々な困難を粉砕する世界一強い要塞の名に相応しい立派な要塞が出来上がる。
そして中盤は本作ならではの独特なトラップで侵攻を跳ね返して楽しませてくれます。
加えてもう1人の主人公やる夫の過去も要塞の建設と共に深堀りされていって、
ただのニートが成長して希代の英雄となるまでに至った成長譚が描かれますが、
その要塞の真価とやる夫の成長を見せる集大成となり畳みかけた怒涛の終盤が本作の魅力。
最強の要塞が出来上がっても尚追い込まれた死地で輝きを放つドワーフ達が見事でした。
只管順調に要塞が出来上がっていくのを見守っていましたがこの最後とは。
プロローグの伏線を完全に忘れていた。
おまけコーナーでは原作のフリーゲームの紹介があり未プレイ者にも優しい作りで、
普通にゲームが気になったので自分もsteamの販売ページとwikiを覗いてみる程に
魅力的な本編でゲームの紹介にもなっている作品なので気になる方は是非一読してみて下さい。
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