傑作ダークファンタジーとして一世を風靡した人気ゲーム『夜明けの勇者達』。
それは、特権階級たる貴族のみが魔力という超常の力を持ち、権力と暴力を振りかざして民を虐げる悪の帝国『ブラックダイヤ帝国』を、主人公が革命軍の仲間達と共に打ち倒すという王道バトルRPGである。そんな世界に、前世の記憶とゲーム知識をバッチリ持って転生してしまった少女セレナ。
そして、転生先はブラックダイヤ帝国の貴族の娘。
しかも、家族は最愛の姉以外お手本のような帝国クソ貴族という始末。これは革命起きたら死ぬ。
セレナは自分の運命を察した。
そして、そんな破滅の運命を覆す為に動き出した。
具体的には、革命が始まる前に国外逃亡する方針で。しかし、この残酷な世界はセレナを逃がさない。
これは、残酷な運命に翻弄され、絶望し、その果てで最愛の人の為に、憎くて憎くて堪らない悪の帝国に忠誠を誓う事を選んだ、一人の少女の物語。
全115話40万字完結のオリジナル王道ダークファンタジー戦記作品。
人質を取られ憎い悪の帝国側で戦わざるを得ない主人公が架空原作の王道主人公と対決し、
どうにもならない世界に嘆きあがき続けて最後には本当に綺麗な終わり方を見せてくれます。
魔法を使えて特権階級な貴族以外の平民には人権がない腐っている帝国に生まれた主人公。
ここが知っているゲームの世界だと気づきこのままでは破滅するこの国から逃げる為、
原作知識チートで魔法を鍛えるも皇帝の側室となった敬愛する姉が事件で殺されてしまう。
主人公に残されたのは皇帝と姉の間に出来た姪一人で。
せめてその姪だけでも守り抜こうとしますが姪には皇帝による呪いがかけられていて
皇帝に逆らうと人質となった姪が呪いによって死ぬ。
そしてサボタージュするにもこのままだと原作主人公によって帝国が倒されるものの、
皇帝の血を引く姪は処刑されるのでサボタージュも不可。
そうして悪の帝国に忠誠を誓わざるを得なくなった主人公が
愛する姪を守る為に正義の勇者サイドと戦って殺し合いをしていきます。
本作はただ単に悪側で戦う主人公というだけではなく、
何といっても敵となる勇者側の良い所が沢山描かれているのが素晴らしい所。
主人公にも譲れないものがあり勇者にも譲れないものがあって
生じる信念と信念がぶつかり合う戦闘描写がたまりません。
しかも直接の仇となる皇帝もしっかり一貫した目的の上で悪事を為しているので
敵役にも全く不快感が湧いてこない血の通ったキャラクター描写に惚れ込んでしまう。
そんな破滅の一途を辿る悪の帝国の幹部となった主人公が
誰が見ても正義でストーリー上の主人公補正まで与えられている勇者にどう立ち向かうのか。
主人公セレナの生き様を是非ご覧ください。
記事紹介ツイート(作品が面白かったらいいねをお願いします!)
紹介記事を投稿しました。
— 夜市よい (@yoichi_041) June 15, 2023
憎い悪の帝国側で戦わざるを得ない主人公が
架空原作の王道主人公と対決し、
どうにもならない世界に嘆きあがき続けた結末を描く
人物描写が魅力的な完結作品です。
「悪の帝国に忠誠を ~最愛の人の為に、私は悪に染まる事にした~」https://t.co/QUfFnGfgQl#hmN213267
コメント