ハーメルン

とある野球少女が夢へと挑戦するパワプロ最高峰2次小説「外角低め 115km/hのストレート」

AI作主人公ちゃん
外角低め 115km/hのストレート【完結】 - ハーメルン
 かつて、名球会入り目前で病に倒れた大投手が居た。  その男は最速130キロ程度の球速でありながら、出どころの見にくい投球フォームと多彩な変化球によって、遅い直…

 かつて、名球会入り目前で病に倒れた大投手が居た。

 その男は最速130キロ程度の球速でありながら、出どころの見にくい投球フォームと多彩な変化球によって、遅い直球を実際の球速表示よりも速く錯覚させていたという。
 通算で積み重ねた勝利数は199勝。遅い球しか投げられないにも拘らずプロの打者を相手に勝ち進む彼を、人は「星の大魔王様」と呼んでいた。

 ――これは、そんな大投手の記憶を持つ一人の野球少女のサクセスストーリーである

 パワプロ世界ならオリ星野氏のようなタイプの女の子投手が出てきても良いんじゃないか、そんな考えで書いてみました。

長編人気作「TSオリ主は完璧なチートオリ主になりたいようです」のGT(EW版)氏が送る
今まで読んできたパワプロ小説の中で本作が一番面白いと思う完結作品で、
パワプロらしい爽やかな青春と本格野球描写が両立し
大作す。

リトルリーグで100キロ超えの直球と、切れ味鋭いカーブ、チェンジアップを武器に、
チームを全国制覇に導いた超実力派の投手である泉星菜がヒロインにして主人公。
緩い変化球の後にアウトロー一杯の120キロのストレートで見逃し三振を奪うのが理想
故野村克也監督と相性が良さそうな外角低めマニアである彼女は、
性別が女性故に中学に上がった途端に栄光の今までとは一転して
成長期を迎えたチームメイト達に次々に実力が追い抜かされるという絶望を味わう。

そんな折、星野伸之氏を彷彿とさせる最速130キロ程度の球速でありながら、
左腕を全く見せない投球フォームと多彩な変化球によって199勝を誇る
星園渚というプロ野球選手だった前世の記憶を思い出すことに。

その前世の能力を習得することでチーム一の投手となり栄光を取り戻すも、
所詮「女性選手は高校野球には出場できない」という監督そして世間の常識によって
実力はエースであるのにも関わらず試合には出場できないという憂き目にあってしまい…
そんな彼女が野球とは縁を切るつもりで入った高校で野球の楽しさを思い出していきます。

本作は正に尻上がりにどんどん熱くなっていく作品となっていて、
初期の和気あいあいと野球を楽しむ野球部員たちを羨望する日々を送っていた序盤から
「覚醒」の章での天才野球少女小山雅率いるときめき青春高校と主人公との死闘。
そしてその死闘が終わった後でのタイトル章「外角低め 115km/hのストレート」の展開が
本当にたまりません。
既読の方もこの2章はもう一度読んでみてほしい。

本作は中心となる野球描写が数話1万文字程度かけて1試合を描いていくので、
自分は主人公との野球観こそ異なりましたが、1
それでも野球ファンみんなが楽しめる濃密な試合展開が描かれます。

さらに野球描写以外にも甘酸っぱい恋愛も素晴らしく、
女性主人公なので鈴姫健太郎という原作キャラクターとの恋愛になりますが、
彼の作中通した真摯な振る舞いには応援せざるを得ない心境にさせてくれて
あの大団円なエピローグにはとても満足です。

本当に綺麗に完結している本作ですが、
更に欲を言えばこの可愛い主人公と格好いい彼氏が合わさって挑む甲子園が読みたかった‥

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  1. (スモールベースボールという言葉を日本球界から抹消したい派閥所属)

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