これまでに紹介したWeb小説から第二次大戦架空戦記5作品をまとめて再紹介します。
今回は日本中心で内政よりも戦場がメインとなっているものに絞っています。
提督たちの憂鬱
全60話オリジナル長編完結作品。
気づいたら嶋田繁太郎という史実日本では無能の代名詞と謳われる悪役になっていた主人公は、
「夢幻会」と呼ばれる自分と同じ逆行者たちが築いた秘密組織に加入する。
そこから自分の未来の為にも日本を太平洋の覇者にするべく世界大戦を戦い抜いていきます。
2012年の本編完結後もまだまだ架空戦記Web小説界隈で語られ続けている作品で、
現代知識チートの期待通りに着実に日本が強くなっていく爽快感に加えて
それでも尚敵わないアメリカに衝撃的な作戦で以て決着をつけて記憶に残る大作です。
令和時獄変
全126話60万字のオリジナル長編完結作品。
令和の日本が第二次大戦東京大空襲の直前に突如タイムスリップ。
第二次大戦の世界に孤立した日本が迫りくる300機以上ものB-29の迎撃から始まった、
一変した世界での生き残りの道に奔走する苦難の政治と戦争の過程を描いた大作です。
現代日本が過去の世界にタイムスリップしたからといって決して無双は出来ず、
食料から資源に何もかもが足りない中で日本社会が懸命に為すべきことを為していく。
政治に戦場に混乱する諸外国まで解像度高く描かれている本格的な架空戦記です。
ミッドウェー海戦のあと
全99話のオリジナル長編完結作品。
1942年でのミッドウェー海戦の敗北を知った陛下が激怒されたことで、
陛下自ら勅命書を乱発、問題のある将校を更迭してトップダウン型の直接支配へと移る。
そして拡大し過ぎた戦線の大規模整理から史実では到底出来なかった戦略の見直しを図り、
軍人達は只管困惑しながらも陛下には従い戦局は確かに好転していく。
そんな歴史のIFを楽しみつつ嘆く軍人達の悲哀っぷりが独特な作風と相まって面白い作品です。
俺がユンボで日本を救う?
全51話33万文字のオリジナル長編完結作品。
一人の現代人が1918年の日本に転移したことからWW2の歴史を大きく改変していく、
なろう架空戦記界隈にユンボの偉大さを知らしめた作品です。
本作は主人公が全くの一般人な為に未来情報を信用できる軍人に渡し、
内政に関与しない一個人視点を貫き日本の変化を見守っていくのが特徴。
そして主人公自身も後半はユンボのプロ操縦者として戦争パートで活躍していくので
戦場における建設機械の大切さが良く分かる仮想戦記となっています。
金満艦隊
全57話14万字のオリジナル長編完結作品。
超金持ちの提督が帝国海軍を資金面で全面サポートすることで、
充実した正面装備に加えて万全の後方部隊を備えた帝国海軍が誕生する。
そして出世した主人公は対米戦の戦略方針すらも変え見応えある戦局が描写されます。
本作は重要な海戦に描写が絞られていることで今回の紹介で一番テンポ良く読める作品で、
主人公によって的確に改変されていく様子が架空戦記として綺麗に纏められていてお勧めです。
記事紹介ツイート
これまでに紹介したWeb小説から、
— 夜市よい (@yoichi_041) February 14, 2025
お勧め第二次大戦架空戦記の再紹介記事を投稿しました。
・提督たちの憂鬱
・令和時獄変
・ミッドウェー海戦のあと
・俺がユンボで日本を救う?
・金満艦隊
https://t.co/uvOuuZjK86
コメント
この中だと令和時獄変は凄い異色でしたね。
戦記ものでもあるのですが、それと同時に「こんな状況になったら俺等の生活はどうなるんだ?」という部分が濃密に描かれていて、読んでいて寒気がしました。またそれが中盤以降の、とことんまで苛烈な戦争の原動力にもなるのが、身に沁みてわかりました。あんな状況なら幾らでも戦争を支持するわと言いますか。
ジャンルがぜんぜん違いますが、ヤンデレ系ヒロインの登場する作品っぽいのかも?
大事な日常を守るためならば、過去の世界に対しては幾らでも冷酷になれてしまうところが、微妙に。
コメントありがとうございます!
令和時獄変は政治軍事に加え、ご記載の戦時体制に徐々に移行していく一般社会の生活の営みがリアリティ抜群ですよね。
絶望的状況からみんなそれぞれ成すべきことを為していますが確かに諸外国から見ると全く理解できないヤンデレかも…