深イイ話にしんみりする独特な魅力を放つ、とある冒険者たちの群像劇「やる夫と黒子の大冒険」

やる夫と黒子の大冒険 - Yaruyomi

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全15話の1話完結型オリジナルファンタジー作品となり、
ちょっとシリアスでしみじみとする深イイ話をお求めの方に本作はとてもお勧めできます。

冒険者に酒と料理を振舞い仕事を斡旋する冒険者の酒場を運営するやらない夫の元に、
ある日人を疑うことを知らない物狂いな主人公やる夫が仕事を求めてやってきた。
都市に住む誰よりも強いが、簡単に騙されて何もかも奪い取られる日々を送るやる夫を
哀れに思ったやらない夫は酒場の用心棒として雇い悪意から守ることを決心する。

本作はそのやらない夫の酒場を舞台に巻き起こる様々な不思議な依頼や事件を、
救われない結末や希望の有る終わり方を交えつつ、
やらない夫とやる夫、そして冒険者たちが解決していく様子を描いていきます。

本作の特徴的な独特な雰囲気は本作の第一話　～愛のある場所～　でその片鱗を見せていて、
タイトルのやる夫と白井黒子の冒険でのシリアスで深く不思議な魅力に早速惹きこまれる。
全体的にスカっとする話ではなくその結末に考えさせられる偽悪的な描写が多いですが、
話がスムーズに展開されていくので深い話なのにテンポよく読み進められます。

1話毎に各サブキャラクター達が主役となる伏線回収の徹底ぶりも本作の特徴で、
特にタダのクズだとさらっと描写されていたカイジの衝撃的な過去にはびっくりです。
そして各話の重い展開をいつも吹き飛ばしてくれる次回予告のギャグ展開も好き。

そんな完結まで数時間でテンポよくどんどん読めて、
読了感も本当にしんみりとさせてくれる良い作品となっているので是非一読してみて下さい。

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