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全30話のドラえもん×ドラクエ3クロスオーバー完結作品。
ドラクエ3のゲームを遊べなかったのび太がもしもボックスでドラクエ3クリア後の世界に移動。
その世界でのび太が劇場版の危機に見舞われる一方で勇者が世界を救った様子が綴られて、
そして最後には全てが繋がる驚愕の伏線回収を見せた良作です。
スネ夫からドラクエ3を自慢されたのび太はもしもボックスでドラクエ3の世界に移動すると、
そこは勇者やる夫が三年前にバラモスを倒しアレフガルドに向かったクリア後の世界だった。
早速魔法使いの職業になったのび太は呪文を使おうとしますがメラすらも使えない中で
突如現れた凶悪なドラゴンとの戦いに巻き込まれてしまって。
そのドラゴンはショックガンや空気砲にもビクともせずのび太が力尽きようとしていた所に
勇者を超える者、超勇者を名乗る謎の涼宮ハルヒに助けられる。
勇者が仲間と辿った旅を一人で行うことで勇者を超えると旅をしている彼女から話を聞き
街を守る為にドラゴンを倒すことを決意して世界各地を回り修行を積むのび太達と、
その傍らで勇者やる夫の旅立ちから始まる原作の過去がコメディチックに語られていく。
果たして秘密道具も通用せずレベルアップの仕組みもないのび太はドラゴンを倒せるのか。
そして超勇者涼宮ハルヒとは一体何者なのか。点と点が見事に繋がる展開が読者を襲います。
本作の魅力は何と言っても13話での真相発覚シーンで、
ドラクエ3とドラえもんのクロスオーバーが丁寧に描かれている作品だと思っていたら
それまで本編に挿し込まれる形で描写されていた勇者やる夫の外伝が急に意味を持ってくる。
本編の合間の息抜きコメディパートだと勘違いしていたこの外伝エピソードが、
本編の核心へと繋がり物語全体が新しい意味を持つこの13話の伏線回収が素晴らしかった。
真相解明後また最初から読み返して確認せざるを得なくなる程に伏線が自然だった中、
伏線回収に至るまでのやる夫の道中も原作を思い出させながらコメディたっぷりに展開され
特に勇者の母を全面に押し出してきたたくましすぎる母親には笑いました。
本編の方もジャイアンに阿部さん、スネ夫に折部やすな、静香ちゃんに初音ミクと、
的確な配役を決めながらのび太の成長を始め皆それぞれの格好良い姿が見られる
自然に劇場版ドラえもんが思い浮かんでくる完成度となっています。
そんな両原作を上手く組み合わせながら衝撃の終盤が魅力なので是非一読してみて下さい。
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