東方原作3万文字の1話完結短編作品。
魔理沙の何気ない一言にアリスの勘違いが連鎖し突然人形達によるドリフが開演する。
困惑必至なその様子を魔理沙視点で描き出して笑える心理戦が繰り広げられる良作です。
長期間に渡って研究していた魔法の研究が大失敗に終わって自己嫌悪の最中だった魔理沙。
気晴らしにマーガトロイド邸に赴くとアリスは自分を歓迎してくれたものの、
アリス自身は神業的な裁縫の針捌きを行いながら何十体もの人形を操り
更には自分に気を遣ってくれるアリスに魔理沙は早くも敗北感を覚え始めていた。
そしてアリスにどうして自分の針仕事を見つめているのかと尋ねられた魔理沙は
そのままアリスの仕事に見惚れていたからと返すことは自身のプライドが許さない為に、
努力や才覚は大して関係ない箇所な指に見惚れていたと返答した所
何故か人形たちは一斉に制御を失い暴走しアリスの家は災害現場へと変貌する。
突然巻き起こったそんな騒ぎを前に、魔理沙はわけが分からず呆然とするばかりだったが、一方でアリスは相変わらず落ち着いたものである。
きれいな布でしきりに自分の指を拭きながら、至極冷静な声で一言、「ドリフよ」
家がそんな状態になってもこれはドリフのコントを披露したのだと語る冷静沈着極まるアリスに
魔理沙は激しい劣等感に苛まれる自分に敢えて自身の技量を見せつけたのだと勘違いし、
その挑戦にも一切動じない姿を見せる為に逆にアリスを褒め称え続けるという真剣勝負が勃発。
そしてこれから始まった空回り続ける魔理沙を真に受けて混乱するアリスの様子が
拡大する一方のドリフ展開によって飽きずに面白いままに最後まで続いていきます。
本作は魔理沙視点では都会派でクールビューティーなアリスを貫いているのにも関わらず、
読者視点では突如として地の文に勢いが出た人形たちの暴れぶりの凄まじさによって
容易に想像出来るアリスの動揺ぶりが如実に表されているのが魅力的で、
第三者だからこそ分かる魔理沙とアリスのすれ違いが楽しめる作品となっています。
シリアスな劣等感の心情を描き出しながら思い込みによる一点突破が止まらない魔理沙と、
どんなに動揺したとしても澄まし顔を続けるアリスが本当に可愛い。
最後まで読了した際には思わず読者もドリフって凄いなと改めて感じ入ることが出来て、
短編1話でテンポ良く纏められて笑える作品となっているので是非一読してみて下さい。
コメント
クーリエなっついなぁページごとや詳細な検査じゃなく、ランキングあったらもっと活用してたんだけどな。POINT上昇順がページごとだけじゃなければなあ
全作品ポイント順ソート出来る検索支援サイトも今となっては無くなってしまいました。。