この話は、九州という地獄に投げ込まれた子供達を救わんと、
必死に足掻いた1人の女と――
そんな女に付き合った、変わった奴らの物語。
ヒーロー達の、物語――
全10話+αで最終決戦直前で更新停止中の原作ガンパレ長編作品で、
自分も当時このスレで原作を知った人間なので原作未読でも全く問題になりません。
時間稼ぎの捨て駒として学生達が戦場に送り込まれる末期戦の中で
常識知らずにもヒーローを志したお嬢様な水銀燈の輝きに一人残らず魅せられていく。
頼れる大人達の皮肉に冗談飛び交う軽妙な掛け合いからコミカルで笑える人間ドラマと、
末期戦な世界ならではの過酷過ぎる戦場のシリアスさが見事に融合された傑作です。
開幕からその作品の魅力が十二分に描写されるので是非先ずご一読下さい。
物語の舞台は幻獣という人類の敵に侵攻されている熊本で、
親の権力で徴兵を拒否できたにも関わらず自ら戦場に立ったお日様系主人公水銀燈と、
冗談とやらない夫といつも冷静なやる夫の男傭兵2人が出会うことから物語が始まります。
「私が用意して、あんたらが鍛えて、みんな纏めてヒーローをやるの!」
この作品の魅力を以下3点の項目で紹介していきたい。
- 個性が爆発しているキャラクターたちの魅力溢れる表現
- 印象に残らざるを得ないセリフ回し
- AAの表現を最大限に生かした戦闘描写
1.魅力溢れるキャラクター表現
この作品では外伝という形で一話かけてキャラの背景と心情描写をしっかりと描かれていて、
その外伝で描かれた脇役たちが本編でヒーローへと成長していく姿がたまらなく良い。
やる夫の外伝となる過去編をまとめた『やる夫の時間が止まるようです』だけでも名作なのに、
それぞれの外伝のキャラが織りなしていく本編は最早オールスター級です。
2.セリフ回し
本作は特に主人公水銀燈を巡るボケツッコミと彼女が語る”ヒーロー”の描写が一級品で、
5年以上前のセリフをまだ思い出すことが出来るほどに強烈な印象を持つセリフが多い。
この作品ならではなお日様系主人公の水銀燈が持つとても良い味を表現しきれていて、
行ったことを事実のみの箇条書きにすれば、ただの夢見がちなお馬鹿にしか見えない水銀燈がこのセリフ回しと心情描写の良さによって一転して”ヒーロー”に見えてきます。
3.戦闘描写
原作のガンパレを知らない自分でも途中で置いて行かれることに一度もならなかったのは、
この戦闘描写がかなり分かりやすいのが一因だと感じる。
具体的には幻獣と呼ばれる敵は容易く分かりやすいAAで理解でき、
その敵に対してどう戦っていくのかも幻獣の長所短所交えた地の文と、
弱点を突く描写もAAで良く表現できているので理解に苦しむことが全く起きない。
そんな素晴らしい個性を持った一人ひとりのキャラクター達との人間ドラマな日常から
戦場での過酷な戦闘が双方楽しめる作品なので是非一読してみて下さい。
記事紹介ツイート
・作者様から感想コメント頂けました…ありがとうございます!


コメント
この記事をみて、最初から読み直しました。
本当に引き込まれて魅力的なキャラだらけで面白いんですよね。
絶望的な状況なのに明るくて強くて……
ありがとうございます!
読み返すきっかけになっていただくことがこのサイトの一つの目的なので嬉しいです😭
だいぶ前にタイトルだけ見かけて、気にはなっていたんですが見れていませんでした。
いい機会なので読んでみようと思います。
作者さんもこの紹介文を見つけてくれたようで嬉しいです。
コメありがとうございます!
自分も同じように最初見かけたときに名前だけ覚えるも、
他でも紹介されてやっとその作品を見ることが非常に多いので
本サイトがその一助になれて良かったです。
全力でお勧め作品なのでこのサイトを気に入って頂ける人のご期待に添えると確信してます!