近年安定して面白い完結作品を数多く世に送り出されている、
「孔明◆2sRGUbBO9j2n」氏によるハリーポッター原作の全86話長編完結作品。
あんこスレらしいダイス神による予想が全くつかない展開と、
その荒ぶる展開を完璧にまとめ上げた作者の技量が光るストーリーを両立した傑作です。
本作の主人公は原作ハリーに代わり「生き残った男の子」になったカミーユ。
激情家であり理屈家という相反するカミーユらしさを存分に発揮して、
ホグワーツ7年間を通して宿命づけられたヴォルデモートと対峙していきます。
先ずキャラメイクでダイスが2連熱烈した結果ダンブルドア並の才能の持ち主となり、
ホグワーツ入学前にダドリー夫妻を病院送りにしあのファッジの養子となる波乱の幕開け。
そのままの勢いを保ち組分け儀式ではみんな大好きマルフォイに激怒し爆発呪文を乱舞、
入学式を延期に追い込み自寮スリザリンに戻らず初日からグリフィンドール寮に泊まるという
本作の素晴らしい波瀾万丈ぶりが開始数話にして見本として示されています。
賢者の石、秘密の部屋、アズカバンの囚人等開始のトリガーこそ原作と同じですが、
この波瀾万丈ぶりによって原作とは完全に異なる展開となって
新鮮でかつ面白さが併存したハリーポッター作品となっています。
キャラクターがダイスで決まったとは思えない程立っているのも本作の大きな魅力の一つ。
傲慢で合理的で暴力的で独善という無茶苦茶ぶりを貫き通した主人公カミーユを始めとして、
開心術と閉心術のダイス1d100で双方「72」を出して1/10000の確率を超えて出現し、
その後も数々の運命的なダイスによってグリンデルバルドの孫として爆誕した裏ボス如月千早。
そして家に縛られてヴォルデモートに付くのか友人カミーユに付くのか悩み続ける
スリザリンのマルフォイやクラップ・ゴイルの死喰い人組の葛藤もたまりません。
そしてストーリーについても作者の深いハリポタ知識が感じられるものになっていて
最終盤で明かされた、原作とは全く異なる状況下でのダンブルドアのヴォルデモート抹殺計画は
正に「史上最も偉大な魔法使い」に相応しい知謀の限りを尽くした素敵なものでした。
続編となる「吉良吉影は魔法界で暮らしたい」では、
ハリーの親世代の時代となり主人公吉良吉影が本作の面白さはそのままに躍動しているので
本作を気に入られた方は是非こちらもお読みください。
現行連載作品なので一緒に乙を書きにいきましょう。
コメント
いつも見させていただいております!
この紹介記事より作品に飛び、すべて読み終わりました。
このサイトで紹介されているのは、意外とほかのおすすめ記事で紹介されていないものが多いので名作発掘にピッタリでした!
EXAMさんコメントありがとうございます!
このカミポタは大変な人気作だったので、
他サイトさんでもサイト内検索すれば出てくると思うのですが、
完結後は当然現行連載作品の話題が中心となるので
今のお勧めでは出てこない現状だと感じてます。
本サイトでは数年以上前に完結した作品紹介を主にして
他サイトさんと棲み分けているつもりだったので
ピッタリのお言葉を頂けて嬉しいです😍