続編有り2万文字のウマ娘短編完結作品。
失意のまま引退したセイウンスカイが腐っていた日常を送っていた所から、
再び生き甲斐を見つけるに至った経緯を追う良作です。
トゥインクル・シリーズではG1を2勝の成績で終えて、
ドリームトロフィーリーグの魔境に挫折し高等部に進学したセイウンスカイ。
自分以外の黄金世代の面々は既に各々の道を歩き出していたが、
一方のセイウンスカイはというと昼寝とたまに釣りをして
寮の部屋で自作料理を一人食べることが唯一の楽しみという独りぼっちな日々を送っていた。
そんなある日釣りをしにいくといつものスポットで元トレーナーと遭遇し、
さらに地元のスーパーで今度も偶然グラスワンダーと出会う。
会いたくなかった人に次々と会って強制的に自分の過去を見つめ直させられた彼女は、
彼女らしくなく本気で頼まれ事に挑戦し実は独りぼっちではなかったことに気付いていきます。
本作はセイウンスカイの内心が一人称視点で本編全体に渡って描写され、
序盤で描かれる他人には中々隙を見せない彼女の鬱屈した内心の吐露と、
そしてそこからどうやって脱却していったのか。
彼女らしい後日談が2万字を読んだとはとても思えない読みやすさで構成されるのが魅力です。
本編のとある走りの結果については彼女視点らしく努力はさらっと数行でしたが、
人前では決して努力を見せない姿勢を引退後に初めて捨てられたからこそ、
この結果が出せたのだと受け取りました。
他にも「また明日」等随所に伏線が仕込まれているのも本作のお勧めポイント。
それにしてもやはりセイウンスカイには曇り顔が似合う。
そして続編ではよりを戻した元トレーナーとあまあまな日々が展開されて
本作序盤のセイウンスカイの暗い日々からそれを吹き飛ばす綺麗な読了感が味わえるので
本作を読まれた方は続編も是非読んでみて下さい。
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— 夜市よい (@yoichi_041) August 2, 2023
失意のまま引退したセイウンスカイが、
腐っていた日常を送っていた所からまた生き甲斐を
見つけるに至った経緯を追う一話完結作品です。
高すぎる壁に挫折し引退したセイウンスカイのリスタート
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