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ハーメルン

魔法を使えない男がホグワーツから創り上げるディストピア世界「フーディーニの魔法」

僕はウラジーミル・プロップ。ドローレス・アンブリッジの秘書をやっている。僕には魔力が全然ない。
そんな出来損ないの僕にルシウス・マルフォイ氏が仕事を持ちかけてきた。「ホグワーツ魔法魔術学校へ教師として出向せよ」

この二次創作の魔法界事情は魔法省の発表する公式情報に基づいておりません。

原作ハリーポッターの全51話32万字長編完結作品。
魔法が使えないほぼスクイブの主人公がホグワーツの教員に就任し、
魔法省・死喰い人、そして不死鳥の騎士団の全てを相手取って暗躍し世界を革命する。

「魔法界で生き残る秘訣は魔力の強さに非ず。コミュニケーション能力」と豪語する、
ヴォルデモートよりも光っている主人公のダークさが魅力的な作品です。

ほぼスクイブであることを隠しながらも魔法力が関係ない事務仕事から魔法省で頭角を現し、
上級次官アンブリッジの秘書という天職を謳歌していた主人公ウラジーミル・プロップ。
しかし魔法省大臣ファッジにだけ忠実なアンブリッジをホグワーツに送るよりも、
死喰い人の命令も聞く人間を送りたいルシウス・マルフォイに目を付けられてしまう。
そして秘密にしていたスクイブであることを世間にバラすと脅され、
手駒の一人として闇の魔術に対する防衛術の教員に就任することに。

ホグワーツを兵士養成所と怯えている魔法省からは杖を振らせず学ばせないようにしろ。
そして死喰い人からはハリーポッターをどうにかして神秘部へ連れて行けという、
2者の命令を果たす為ただでさえ魔法が使えない主人公がホグワーツで暗躍していきます。

本作は果たして原作アンブリッジのような結末に終わってしまうのかと心配していた所、
序盤で見事に教師として自分の務めを果たしたのが印象的。
ただの魔法省のスクイブが闇の魔術に対する防衛術の教師となり、
更にハリーポッターを操る為には彼に信用されなければならないという
一見不可能に思える難題を見事に果たしきりました。

そして何よりも主人公ウラジーミルの衝撃的な過去が明らかになるとともに、
最終的にはまさかの魔法界を革命するに至る主人公の暗躍が加速する圧巻の展開が良い。

中盤からまさかの人物と手を組んで革命の成就に向けて動いていきますが、
気になる主人公の動機の詳細については読者にも隠し通され続け最終話で遂に明かされます。
そんなスクイブ主人公ならではの魔法界を魔法以外の能力で以て驚きの革命を果たすという、
独特な主人公が描写されるので気になった方は是非一読してみて下さい。

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