平成最後の夏が来た
張り切りすぎた太陽が、今年の暑さに拍車をかける
夏の楽しみといえばやっぱり――
ヒマワリ、ミステリ、一夜の恋、フェス、逃避行、ファンタジー
――忘れちゃいけない打ち上げ花火
今年の夏は、何かが違う
このお話は、ある日のヤルヨミ市で起きた、6つの物語
現代日本の架空の街ヤルヨミ市を舞台とした全6話中編完結作品。
1話毎に全く異なるジャンルと主人公が描かれ各話の行動が相互に影響し絡まり合っていって、
最後には感動的な物語のフィナーレと共に作者後書きで驚愕の事実が明かされます。
個人的にはやる夫スレ文化の集大成なのではないかとまで思わせてくれた、
「平成最後の夏」を彩るに相応しい後世に残したい傑作です。
2018年8月15日にヤルヨミ市で花屋を営む蛙吹梅雨の元に様々な客がやってきた。
それは午後に開催されるライブフェスの司会役だったり、
高校生ぐらいのカップルに果ては世紀末覇者のような強面の男性で。
全員に分け隔てなく接客をこなしていると最後に店員のできる夫からとある頼み事を頼まれ、
「みんなに笑顔を咲かせたい」と語る彼女のその一日の仕事から全てが始まっていく。
本作は最初の1話で梅雨ちゃんによる会話のコントっぷりに先ず惹きこまれますが、
2話目で悪党三人組に起こった事件を追っていくことで、
本作がどのような構成となっていてどれ程に奥深い作品なのかを知ることになります。
続く3話ではかつての恋人と再会する恋愛劇が、4話で王道的なアイドル模様を、
そして5話では打って変わって精神面が怪物な男女2人による逃避行が始まり、
最終話となる6話ではずっと謎に包まれていたできる夫による圧巻の描写で物語が締められる。
そんな各話バリエーション豊かな作品が繋がりを以て構成されているのが本作最大の魅力です。
本当に様々なジャンルが幅広くそして質も高く展開されるので、
少なくともどれか一作は気に入る作品が見つかることは間違いないでしょう。
中編なので何度でも読み返し易く、読み返して尚理解が深まる内容の濃さがたまりません。
まだ読まれていない方は是非これ以上の事前情報無しにリンク先から作品を読んでみて下さい。
「◆0815.x.GO2」のトリップ名からして拘っている考え抜かれた作品構成と、
最後には度肝を抜かれることが保証出来る傑作です。
コメント
紹介文を読んでメチャ気になり、すぐに読みに行きました!
街や428にインスパイアされた群像劇がとてもキレイに組み上げられていて面白かったです。
EXAMさんコメントありがとうございます!
紹介文も推しに推した自覚があるので
未読の方にそうコメント頂けて安心しました‥
まさかの合作とは思わなかった、良いわぁこの群像劇がラストに向かって収束系のやつ。
結局ライブ会場荒らしたのとフレンダが壁壊した意味何だったんだろ
コメありです!一人でも凄いのにまさかの合作で自分もビビってました。
フレンダが勢い余って壊しちゃったので、フェス会場のその部分を隠すために第一話で見学会いく夫が花を買いに来ていたり。