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ハーメルン

原作主人公を染めていく勘違いポエマー少女の就活伝説「とあるプラズマ団員の日記」

とあるプラズマ団員の日記 - ハーメルン
就職難から偶然プラズマ団に入ることになった女性、イルは就職を機に日記をつけることにした。ちょっとズレた女性が勘違いされながらポケモンの登場人物達に関わっていくお…

就職難から偶然プラズマ団に入ることになった女性、イルは就職を機に日記をつけることにした。ちょっとズレた女性が勘違いされながらポケモンの登場人物達に関わっていくお話。//『にじファン』様に掲載させていただいていた作品を、手直しして投稿させていただいたものです。//アルセウス編、のんびり更新します。

全16話完結で現在後日談連載中のポケモンBW長編作品。
ポケモンシリーズ屈指のシリアス展開を誇るブラックホワイトの世界で、
ボランティア活動をしていた筈がいつの間にかテロリスト集団幹部の謎ポエマーとなり、
ラスボスから「闇に愛された少女」とまで認められるまでに至る勘違い伝説が描かれます。

童顔小柄で無表情という属性のせいで面接官にあしらわれ就活に失敗し途方に暮れていた所
何故かゲーチス社長直々の面接に合格しプラズマ団に入社した主人公イル。
ポケモンの解放を謳い、人間からの虐待を防ぐボランティア活動だと仕事を理解したイルは
24歳にして少年少女に混じりジム攻略に励みながら世間の調査を行っていると、
原作主人公トウヤと出会って彼に一緒に旅をすることに。
そうして純粋なトウヤ少年が同年代ミステリアス暗い過去持ち少女(全部勘違い)に染められ
勘違いシリアスと微笑ましいラブコメの道中が展開されていきます。

本作は主人公イル視点のゆるふわ系日記描写と他視点シリアスとの落差が非常に良い作品で、
ただ就職先が見つからなかっただけなのに何故こんな勘違いの連鎖になってしまったのか。
終盤最早自分の謎ポエ厶からは逃げられないと悟った主人公のノリノリぶりと、
それに的確すぎる相槌を打っていくゲーチスとのコンビネーションプレイが本当に笑えます。

『願いに従い、我は請う。願いに従い、我は祈る。汝は怨嗟、汝は憎悪、汝は憤怒の裁定者なり』
「イル!」
「なるほど、浸蝕ですね」
「浸蝕?」

本作はこのシリアス展開な筈なのに笑えてくる、
勘違いならではのシリアスとコメディが混ぜ合わさった独特な感覚がたまりません。
最後には紆余曲折あるも無事に永久就職先をゲットした主人公の魔性の女ぶりと、
ポケモン主人公らしく純粋極まりないトウヤ少年の今後を応援したくなる良作です。

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