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なろう小説

鮮やかな復活を遂げた優勝請負人がマウンドに君臨する「鈍金色のリリーフエース〜常勝球団で酷使されていた俺は、弱小球団のホワイト環境で無双する〜」

鈍金色のリリーフエース〜常勝球団で酷使されていた俺は、弱小球団のホワイト環境で無双する〜
野球 男主人公 現代 ピッチャー 中継ぎ 酷使 スポーツ プロ野球 ベースボール

 常勝球団ウルフェンズ。そのリリーフエースとして活躍する国奏淳也は、酷使されていた。
 最強の打線を擁しながらも、様々なトラブルからウルフェンズのブルペンは崩壊。
 今シーズンの球団の中継ぎ事情を一人で背負ってきた。
 しかし、そんな彼にファンから投げかけられた言葉は、「お前がもっと抑えられたら勝ってたのに」という罵倒。

 ――俺の頑張りは評価されないのか……。
 そう項垂れる国奏の心に沸々と怒りが沸き上がる。
 ――俺だってなぁ! もっと常識的な登板数なら、成績を残せるんだよ!

 複数年契約? 高年俸? 引退後のポスト?
 いいや、そんなものはどうでもいい。
 彼が求めるものはただ一つ。
 ホワイトなブルペン事情と、古巣への”恩返し”の機会。

 これは、フロントには「あなたもう年だし劣化してるからいりません」と放出され、ファンには日本シリーズ敗退の責任を被せられた中継ぎ投手が、移籍先のまともな登板環境で無双する話である。

全49話21万文字のオリジナル長編完結作品。
作者の深い野球知識を基にして酷使によって潰れた投手の燃える復活劇を描き出した、
明日から始まるCSファイナルステージでこれから正に日本一の栄冠を掴もうとする球団の方も、
残念ながら既にシーズンが終わり燃え尽きてしまった方も夢中になれる良作です。

日本シリーズ最終戦1点リードで迎えた9回裏1アウト満塁のピンチにマウンドに上がったのは、
前人未到のシーズン登板101試合にして防御率4.21のリリーフエースな主人公。
数々の歴代シーズン打撃記録を塗り替えた史上最強打線と引き換えに、
崩壊した先発ローテに中継ぎ陣は怪我人で総崩れとなった投手陣を一人で支えてきたものの
これまでの疲れから甘く入った一球によって逆転サヨナラ満塁ホームランを許し、
目前としていた日本シリーズ三連覇を逃した戦犯扱いに。

そして中継ぎの選手寿命は短い為に投げれる内に年俸を稼ごうとFAを宣言するも、
酷使された起用法への不満からFA宣言したという流れにしたかったマスコミによって
自身のFA宣言理由を古巣の批判として加工されたものがファンに広まってしまう。
ただ出ていかれるならまだしも黄金期を迎えた自チームを批判されたファンは激怒し、
シーズン101試合登板したとはいえ防御率4.21程度で何を粋がっているんだ。
所詮WARは平凡なんだからリーグ平均以下の投手を2人用意できれば完全に代替出来ると
ネットは大噴火し主人公への非難コメントで溢れ返る。

FA宣言後の自チームの契約更改でもチームにはもう必要ないという条件を提示され
チームを離れることを決断した主人公が移籍したのは昨シーズンセ・リーグ最下位球団。
「肩肘消耗した4点台中継ぎに億払って人的渡すとか救えねぇ」と、
加入した球団のファンからも言われる前評判から主人公が中心になって最弱チームを変え、
そして遂に辿り着いた最高の舞台で主人公がとある秘策を披露しシーズンが終わります。

本作は流行の追放ものにしっかりとした野球理論で理由の裏付けがあるのが素晴らしい点。
過去シーズンでは順調に成長を遂げていた主人公が何故防御率4.21に終わってしまい、
酷使によって潰れたという烙印を押されるも移籍先で復活劇を遂げられたその理由。
それらが納得いく説明で語られるので野球ファンの方にも自信を持ってお勧めできます。
まぁ確かに防御率4.21のサヨナラ被弾で日本一を逃したリリーフ投手が
古巣批判の上FAしたら炎上してもおかしくない。
この主人公の成績には10勝しても10敗する門倉さんをつい思い出してしまいました。(要る)

そして本作は最終盤の第一戦から盛り上がり続けた日本シリーズが魅力的で、
主人公の秘策に始まった短期決戦らしい奇策のオンパレードに、
長い試合描写も熱を持って飽きることなく最後まで読み進められる。

そんなただのなろう作品ではない本格野球要素を併せ持った作品なので
特にセイバーメトリクスもご存じのような野球ファンは是非一読してみて下さい。

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