ガンダム原作の全14話長編完結作品。
一年戦争の5年前に原作知識を思い出した主人公やる夫が一介の少尉にして、
ギレン総帥からは運命共同体と認められ地球連邦軍を掌握する。
予想外で爽快な宇宙世紀のIFルートが見れるお勧めな作品です。
ダイスの結果ゴップ大将の血縁の軍人家庭というエリートオブエリートに生まれて、
士官学校を卒業後のティアンム艦隊での勤務中に事故に遭い前世知識に覚醒したやる夫。
しかし史上最悪の絶滅戦争が5年後に始まると知ってもただの少尉に何が出来るのか。
さっさと軍人を辞めて安全な場所に逃げたいが気の良い同僚達を見捨てられず、
先ずは生存戦略としてジオンの脅威を伝える勉強会を開き
ジオンの危険性とMSの有用性を地道に広めていきますがここでダイスが爆発。
そしてジオンが後に行う核にコロニー落としを交え予言書として大衆向けに執筆した
小説「一年戦争」は初動売上3億部を達成する歴史的SF小説で地球圏を席巻する。
当然ジオンにもこの小説は届き戦略の転換を迫られるギレン総帥と、
連邦軍改革派のレビル大将から熱烈なアプローチをもらい歴史を動かせる立場になったやる夫。
この2人の手によって原作と全く違う宇宙世紀が始まっていきます。
本作はこの予言書を受け取ったジオン側の反応が非常に面白く、
単純にやる夫を敵とは見做さずに遂に現れた私と同じ思想を共有できる天才に違いないと
親愛なる同志にして一蓮托生の運命共同体とやる夫を呼ぶ程に感動するギレンが印象的です。
IQ240の天才として理解者がいない孤独から抜け出しハッスルする彼を是非見てみてください。
キシリアの小賢しい立ち回りが想像通りで笑いが止まらんの箇所はこちらも笑った。
そして原作知識一点突破で成り上がったやる夫も最早清々しいほどに勘違いされていき、
これまでひたすら一言の会話すらなくギレンから同士と認められていたので、
ギレンに実際に会うことになるとカスであると言われないように怯えつつギレンとの会談に臨み
その会談の結果は爽快なエンディングを見せてくれました。
そんな他にはない宇宙世紀が全14話で読みやすく纏まっているのでお勧めな作品です。
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