深海棲艦のいない戦後の平穏な世界で、運命の提督を見つけるべく奔走する艦娘たちと、彼女たちにロックオンされちゃった提督適性者たちとの恋の日常。
おそらく、メイビー。
本作は深海棲艦と決死の覚悟で戦う艦娘と提督達による群像劇――ではなく、
深海棲艦を倒し終わった平和な世界に生きる艦娘と選ばれた提督達の日常ラブコメ作品です。
描かれる艦娘たちの可愛さに思わず悶える程魅力たっぷりな描写があり、
一話毎に違った艦娘を主役にして50話以上が投稿されているので、
きっと皆さんの好きな艦娘の話も見つかるでしょう。
本作の舞台は提督適性者と呼ばれ艦娘たちに好かれる人間が集まる艦夢守市（かんむすし）。
文明も深海棲艦が現れるちょっと前くらいまで復興したこの街で、
自分の提督を求めるも一向に見つからない艦娘たちが提督適性者を見た瞬間に一目惚れし、
一目惚れされた提督適性者と一目惚れした艦娘たちのゴタゴタが可愛らしく描かれていきます。
この提督適正者（以下提督）ですが順当に一提督につき一艦娘が結び付けられず、
例えば陽炎型全員に好かれる場合は抜け駆けを防止すべく立ち回る艦娘もいたり、
艦娘に好かれると言っても当然提督自身の好きな艦娘とマッチングするとは限らない訳で。
艦娘たちに好意を寄せられるが悩む提督もいたりと、
艦娘と提督それぞれの平和な世界なりの奮闘が楽しめます。
本作は基本一話完結で描かれる各キャラクターの解像度の高さが素晴らしい作品で、
金剛達は任侠組織を作り上げ、高雄型はキャリアウーマン、
不知火はスポーツインストラクターとして働いていたりと、
数名のキャラクターには留まらない総勢50名以上に及ぶ艦娘達の平和な世界が、
各キャラクターの特徴をしっかり踏まえた上で作り上げられています。
自分が本作で特に好きなのは叢雲と卯月の回で、
卯月にはタイトル「嘘つき」に相応しいような卯月に見事に騙されてしまい、
叢雲回はシリアスな話の中でなんだかんだ言っても献身的に尽くすツンデレがとても印象的。
そして昨年遂に5年掛けた「無職男」、「意識高い男」シリーズが怒涛の展開で完結し、
後は「僕」シリーズがどのような終わりを迎えるのか楽しみです。
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本作の短編も公開されているので是非読んでみて下さい。
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— 夜市よい (@yoichi_041) April 18, 2023
終戦復興後に艦娘に好かれる提督が集まる街で、
一目惚れする艦娘側とされる提督たちの、
それぞれの平和な世界なりの奮闘が楽しめます。
深海棲艦を倒し終わった平和な世界の
悲喜こもごもな艦娘日常ラブコメ集
「提督をみつけたら」
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