大貴族から突然の見合いを申し込まれたビッテンフェルトは、身分違いの結婚話に戸惑うばかり。
一方で、見合い相手であるアンジェリカには「ある思惑」があった。「原作知識なんとなく」な状態で、銀英伝の世界に転生した彼女は、門閥貴族である一族の破滅を防ぐため「作者が殺し損ねた男」との結婚を選んだのだ……!
猪突猛進の熱血提督とポンコツ転生令嬢の、シリアスありラブコメありの恋愛ものです。
全32話完結の長編銀英伝2次創作。
あの猛将ビッテンフェルトが病弱で純真可憐な乙女な令嬢と婚約する運びに。
しかしその令嬢は実は前世でコンサルをしていた転生者で…。
そんな猪武者には想像もつかない性格・嗜好・能力全てが全く異なる侯爵令嬢との恋愛模様が、
銀英伝作品にしては読み始めやすい10万字程度で纏まって描かれます。
そして恋愛描写のみではなく、家庭を持ち進化した猪武者が「国務尚書」にまで登り詰める。
その躍進していく過程もしっかり描写されているので是非ご期待下さい。
主人公となる侯爵令嬢は銀英伝は原作一巻途中で挫折してほぼ知識は皆無。
当然誰が死んで誰が生き残るのかが分からない状態での唯一の知識は
「作者が殺し忘れた」というまとめサイトのビッテンフェルト評で。
そしてこれからラインハルトによる血で血を洗う内乱が待っていることを知る主人公は
ビッテンフェルトと結婚した程度で自分の家と領地が無事で済む訳はないことから
専門書や公的に提供されるデータを収集し、艦隊戦用のシミュレーターまで手に入れて
夫が戦争に行く間に只管書斎に籠る日々を送る。
そしてビッテンフェルトが軍務から家に帰ってくると、夫婦で「勉強会」を行い
万が一でも戦場で戦死しないように政治経済から艦隊の運用まで議論する結婚生活が始まって。
軌道に乗った頃は「早く殺し過ぎた」真逆の運命を背負った青年キルヒアイスと、
自分と同じ転生者であるフェルナーと出会い破滅を防ぐための計画を進めていきます。
本作はそんな転生者たちの計画が齎したIFルートの銀河帝国が辿る歴史が新鮮で、
夫婦の勉強会の結果ただの猪武者とは最早誰も言えなくなったビッテンフェルトが格好いい。
最後が少し駆け足展開に感じられたのが口惜しいですが、
銀英伝を戦後まで綺麗にまとめ上げビッテンフェルトの魅力も分かる良作です。
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— 夜市よい (@yoichi_041) January 25, 2023
あの猪武者が「国務尚書ビッテンフェルト侯爵」に
登り詰めるまでに全力でサポートした
主人公の転生令嬢との恋愛と銀河の歴史を描かれます。
国務尚書ビッテンフェルト侯爵が征く星の大海
「ビッテンフェルト提督の麗しき結婚生活」
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